アラウンパヤーが第三ビルマ王国を樹立し得た背景には、イギリスから提供された高性能の大砲の存在があった。彼は、フランス人がモン族に武器を供給していたことを知っていた。国内諸民族制圧の過程で、大砲の必要性を痛感した王は、ビルマを訪れたイギリス人たちに、大砲の供給を繰り返し要求した。
謎の仏教王国パガン―碑文の秘めるビルマ千年史 (NHKブックス)
大野徹『謎の仏教王国パガン』NHKブックス p.241
その子ダビンシュエーティー(在位1531-51)の時代になると、タウングーの軍事的、政治的地盤が固まって、もはやシャン族は脅威の対象ではなくなった。1535年、ダビンシュエーティーは、デルタ地帯の拠点二か所の占領に成功した。ハンターワディー(ペグー)の防衛は堅固であったが、四年後の1539年には、これも落城した。末代のペグー国王は逃走した。ダビンシュエーティーの軍事力の中核は、ポルトガル人傭兵であった。
謎の仏教王国パガン―碑文の秘めるビルマ千年史 (NHKブックス)
謎の仏教王国パガン―碑文の秘めるビルマ千年史 (NHKブックス)
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