梅田修『地名で読むヨーロッパ』講談社現代新書 p.62

 やがて、ポリスと言えばコンスタンティノープルを意味するようになり、「都へ」という意味で、一般にエイステーンポリーン(eis ten polin:城壁内へ)が使われるようになります。nの後のpはbに変わるので実際はエイステーンボリーンに近かったと考えられます。ギリシャ語eisはek(外へ)に対応する言葉ですので、「内へ」を意味する言葉でした。tenは冠詞です。このエイステーンボリーンがオスマン・トルコの支配下で、イスタンブール(Istanbul)とかスタンブール(Stambul)と呼ばれるようになるのです。

地名で読むヨーロッパ (講談社現代新書)

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