岡田英弘・神田信夫・松村潤『紫禁城の栄光』講談社学術文庫 p.109

 11世紀になると、インドから多数の仏教学者たちがチベットへ逃げこんできた。これはこのころアフガニスタンのトルコ系イスラム教徒が北インドに侵入を開始し、仏教に強烈な迫害をくわえたからである。インドの高僧たちは、仏教の神学・哲学だけでなく、医学、天文学などあらゆる科学技術をもちこんできた。チベットが完全に仏教化したのはこのときからである。

紫禁城の栄光―明・清全史 (講談社学術文庫)

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