宮田律『中東イスラーム民族史』中公新書 p.69

 アフラマズダに光明を見いだすことから、火を崇拝した。ゾロアスター教が「拝火教」と呼ばれるのはそのためである。イランのヤズド周辺では、現在でもゾロアスター教が信仰されており、私がヤズド郊外の山の中腹にある寺院を訪れたときも、祭壇では薪木が燃やされていた。作家の松本清張氏は、奈良・東大寺の二月堂のお水取りの行事はゾロアスター教の影響を受けたものではないかと推理している。

中東イスラーム民族史―競合するアラブ、イラン、トルコ (中公新書)

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