藤沢道郎『物語 イタリアの歴史』中公新書 p.279

 その間にパリでは、ヴォルテールの弟子であったテュルゴ宰相が、抜本的な社会改革を推進しようとして失敗、罷免され、「上からの改革路線」は頓挫を来し、ヴォルテールの意図は挫折を決定づけられた。こうなればルソーの「下からの」暴動による民主革命しかない。こうしてルソーの時代が来た。ヴォルテールの『哲学辞典』よりはルソーの『社会契約論』が、急進的知識人の聖書となる。

物語イタリアの歴史―解体から統一まで (中公新書)

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